Brandear
「トレンチコート」の草分け的な存在で、日本でも人気が高い老舗ファッションブランドBurberry(バーバリー)。そのこだわりと魅力、人気の秘密に迫ります。
バーバリーは、1856年に「トーマス・バーバリー」によって創設された、イギリスを代表するファッションブランドです。彼は、当時農民が汚れを防ぐために服の上にきていた上着をヒントに「ギャバジン」という防水性・耐久性に優れた新素材を開発し、この「ギャバジン」を素材に用いて、後にトレンチコートの原型となるタイロッケンコート(レインコート)が製品化しました。
この頃のレインコートと言えば、クロスのゴム引きコートが主流だったので、この製品化は一種の革命とも言われています。職人の熟練技術によって80にも及ぶ工程を経て、やっと1着が完成します。
トレンチコートは様々なブランドから発表されていますが、バーバリーのトレンチコートは無駄を最小限まで省いたミニマルなデザインとスッキリとした上品なシルエットで、長い間飽きることなく愛用することができます。
別名「永遠の定番」と呼ばれるバーバリーのトレンチコートは、これからも色あせることなくブリティッシュスタイルの定番であり続けることでしょう。
現在ではオシャレなファッションアイテムとして人気のトレンチコートですが、元々は軍事用で作られていたアイテムなのはご存知でしょうか。その事実を裏付けるようなディティールが今でもしっかりと残されているんです。
まずは、襟裏のジグザグステッチです。トレンチコートは全天候に対応できるよう開発されているので、寒い日に防寒対策で襟を立てても型くずれしにくくするために施されています。
続いては、ベルトループに付いているDリングです。これは手榴弾などを入れるカバンを持ち運ぶ時に固定するためにつけられたと言われています。
最後に、後身頃の裾の「インパーテッドプリーツ」という部分です。内側にあるボタンを外すと裾が広がるようになっており、これは馬に乗る時など、自由に足が動かせるようにデザインされてます。
他にもいくつかありますが、現在は全て装飾としてデザインの一部となっています。基本的にファッションパーツには本来の役割があるので、そういう視点でファッションを見ていくといつもとは違った楽しみ方ができるかもしれませんね。