もはや「芸術品」!究極の複雑機構

Brandear

もはや「芸術品」!究極の複雑機構

人気ブランド「FRANCK MULLER(フランクミュラー)」の腕時計【エテルニタス】の人気の秘密や豆知識などブランディアならではの視点でご紹介させていただきます。

可能な限りのてんこ盛り時計「エテルニタス」

 おいしいと評判のラーメン屋さんに行くと、トッピングが沢山あって迷うことがあります。そんなとき、多少懐に余裕のある食いしん坊の人ならば往々にして『「全部のせ」ください♪』と言ってしまうのではないでしょうか。

 フランクミュラーの「エテルニタス4」は、ちょうど、ラーメンのトッピング「全部のせ」を腕時計でやってのけたような商品です。ラーメンと違うのは、ラーメンのトッピングならば彩りよく載せるだけですが、時計の機能はただ搭載すれば良いというものではなく、各々の機能が時計の中で互いに干渉しあって故障したりせずに、しっかり働くよう、きちんと設計して一個のケースの中に盛り込まなくてはならないということです。

 そして、2006年に発表された「エテルニタス4」は、基本的にパーペチュアルカレンダーとトゥールビヨン機構を搭載したクロノグラフという、幾つもの複雑機構を備えた機械式時計です。もう少し詳しく言うと、パーペチュアルカレンダーは100年間修正を必要としないカレンダーですが、「エテルニタス4」に搭載されたカレンダーは、グレゴリオ暦の400年に一度の修正にも対応しており、理論上は999年間修正なしで動き続けられるエターナルカレンダーです。月と日付と曜日はレトログラード針で表示され、ムーンフェイズによって昼と夜の区別も表示されます。

究極の複雑機構を備えた時計たち

 複雑時計といえば「エテルニタス4」でも充分大したものなのですが、フランクミュラーは「エテルニタス4」発表の翌年、さらに「エテルニタス メガ4」を発表しています。盛り込まれた機能を簡単に言うと、「エテルニタス4」に搭載されたトゥールビヨン機構とエターナルカレンダーに加え、グランドソヌリ、プチソヌリを備えたミニッツリピーター機能をも搭載した点です。これにより、「エテルニタス メガ4」が備える機能は大小合わせて36項目となりました。

 ところで、このような複雑機構を備えた高級腕時計を製造しているのはフランクミュラーだけではありません。たとえば、世界三大高級時計メーカーの一つ、PATEK PHILIPPE(パテックフィリップ)は、1989年に当時世界で最も複雑な携帯時計といわれた「キャリバー89」を発表しています。また、パテックフィリップは2014年に創業175周年を記念して機械式腕時計「グランドマスター・チャイム 5175モデル」を発表しています。この時計は、ざっくり言いますとミニッツリピーターと永久カレンダーを搭載したダブルフェイスの手巻きムーブメントの腕時計で、機械の中心であるムーブメントの部分だけでも1,366個もの部品が使われており、開発・製造・組み立てに延べ10万時間を費やして作られているということです。

 フランクミュラーの「エテルニタス メガ4」にせよパテックフィリップの「グランドマスター・チャイム 5175モデル」にせよ、ここまで複雑時計を極められると、もはやあれこれ形容する言葉が見つかりません。「エテルニタス メガ4」はフランクミュラーの他の多くの時計と同じように魅力的な時計ですが、パテックフィリップの「グランドマスター・チャイム 5175モデル」もまた昔の王侯貴族が持っていた懐中時計のように工芸品的な美しさを備えた時計です。「美しい時計」というより、これらの時計はもはや「芸術品」と呼ばれるべきものではないでしょうか。

TOPへ戻る