最もフランクミュラー (FRANCK MULLER)らしい時計

Brandear

最もフランクミュラー (FRANCK MULLER)らしい時計

人気ブランド「FRANCK MULLER(フランクミュラー)」の腕時計【ヴェガス】の人気の秘密や豆知識などブランディアならではの視点でご紹介させていただきます。

ルーレット付きの時計「ヴェガス」

 フランクミュラーの腕時計といえば、まず思い浮かぶのはトノウ・カーベックス型のケースでしょう。アールデコ様式を倣ってフランク・ミュラー自身がデザインしたという、曲線だけで形成された優美なケースは、フランクミュラーの数々の名作に採用されています。カサブランカ、マスターバンカー、クレイジーアワーズ…そして、トノウ・カーベックス型の進化形であるヴァンガードなども含めると、フランクミュラーの代表的な作品のほとんどはカーベックス型のケースで作られていると言ってもよいでしょう。

 そんなフランクミュラーの時計の中でも、最もフランクミュラーらしい時計とも言えるのが「ヴェガス」です。一見、普通の腕時計に見えますが、時針と分針のほかに蛇のように蛇行した針(サーペント針)が付いており、文字盤の中心にルーレットのような円が描かれています。このサーペント針は、リューズに付けられたプッシュボタンによって高速回転し、ルーレットと同じように針が止まる場所を当てるという遊びができるものです。

 ヴェガスはトノウ・カーベックス型とロングアイランド型の二種類のケースで展開されており、文字盤のカラーは白、黒、グリーンなどのほか、文字盤の数字にダイヤモンドがはめ込まれた豪華なモデルも存在します。ムーブメントは、1998年に一点製作された超複雑時計「キャリバー98」の機構を踏襲する形で作られています。また、規則正しく普通の時を刻む時計と、プッシュボタンによって気まぐれに動き出し予測不可能な位置で止まるルーレットとが同居しているこの時計を見れば、誰もがこの世界に流れる時間の「必然」と「偶然」に気付かされることでしょう。

 ブランドの「顔」とも言えるトノウ・カーベックス型のケース、ルーレットを備えた遊び心と、それを裏で支える複雑機構、さらに、そうした時計を生み出した「哲学」…こうした様々な要素から成り立っている「ヴェガス」は、実にフランクミュラーらしい作品と言えます。

「キャリバー98」と「ヴェガス・ジョーカー」

 フランクミュラーの「ヴェガス」の前身である「キャリバー98」は、三大複雑機構の一つである「ミニッツリピーター」のほか、「プチソヌリ」「グランドソヌリ」が搭載されています。キャリバー98は時針も分針もなく、文字盤には一面にダイヤモンドが敷き詰められ、ディスクが回転することで時刻を表示する時計です。その裏面にはフランク・ミュラーの発明によるルーレット盤があって、いつでも気まぐれにルーレット遊びができます。つまりキャリバー98は、完全なダブルフェイスウォッチなのです。

 ちなみにミニッツリピーターは時計の中に仕組まれた大小のハンマーが打ち鳴らす音によって時刻を知らせるという機構です。プチソヌリは30分ごとに音を鳴らす機構、グランドソヌリは1時間ごと、および15分ごとに音を鳴らすことのできる機構です。

 ヴェガスは1999年に発表されましたが、2009年にヴェガス発表10周年を記念して「ヴェガス・ジョーカー」モデルが100本限定でリリースされています。ルーレットのデザインはそのままに、文字盤の1から12の数字すべてがダイヤモンドで描かれているという豪華なものです。ダイヤモンドはヴェガスの前身モデル「キャリバー98」を連想させます。

 なお、ヴェガス・ジョーカーには、文字盤の数字だけでなくベゼルにもダイヤモンドが埋められた「ヴェガス・ジョーカー ダイヤモンド」という20本限定のバージョンも存在します。

 フランクミュラーの腕時計は、中古品の市場でも高額で取引されており、希少性もあって人気を呼んでいます。したがってフランクミュラーの腕時計に関しては、最初から投機を目的に購入する方も少なくないそうです。ただし「ヴェガス」に限っては、投機には向かないと言われています。ヴェガスをご購入の際は、ご自分で所持して長く楽しむことをお考えください。

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