エルメスと「色」のオシャレな関係
Brandear
ハイブランドとして有名なHERMES(エルメス)ですが、今回はその魅力的な印象を作り出すのに大きな役割を果たす「色」について考察してみます。
オシャレは色から
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ファッションのコーディネートは季節感を取り入れるといいと言われていますが、その表現方法の1つとして色を工夫するというのは、とてもいい方法なのではないかと思います。
例えば、蒸し暑い季節には涼し気な、そして、寒い季節は柔らかで温かい感じの色を取り入れることで全体の印象が親しみのあるものになります。
そういった意味で、エルメスのアイテムのカラーバリエーションはとても活用範囲が広いのではないでしょうか。以前は落ち着いた色が多かったこのブランドですが、時代の流れを上手く読み、毎年様々なカラーを発表し、現在は約200種類ものカラーバリエーションが発表されています。見ているだけで楽しくなりますね。
最近発表されたカラーでは、2016年のSSに発表された「ローズエグランタイン」「ルージュトマト」「テールバテュー」「セージ」などは、春夏をイメージした明るい色調に、同じく2016年のAWに発表された「グリムエット」「ルージュグレナ」「キュイーブル」などは秋冬を意識した落ち着いた色調に、どちらも季節感を繊細な色使いで表現し、バーキンやケリーなどエルメスのアイテムの魅力をより一層引き出してくれそうですね。
エルメスの絶妙な色使い
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エルメスのカラーバリエーションは、単に「色違い」というにはもったいないとさえ思ってしまうのは私だけでしょうか。赤・青・黄・紫などと、一般的な色を表す言葉では表現しきれない絶妙な「違い」をもつそれぞれのアイテムは本当に魅力的です。
これは私の考えですが、この機微を生み出す秘密は、素材にあるのではないかと思っています。
エルメスは世界中から探し出した厳選素材を、さらに絞り込んで最高の部位だけを製品に採用するそうです。恐らくそうした中で、それぞれの素材の個性がより強調されていくのでしょう。そして、そこに表情の違いが発生し絶妙な色の差が生まれるのではないでしょうか。
ファッションにおける色の効果はとても大きく、与える印象もガラッと変わってきます。エルメスのアイテムを持つということは、そのカラーバリエーションを上手く使いこなし、自分の見せ方を無限に広げられるので、もはや「オシャレ」の領域を超え、生き方そのものさえも表現することになるのではと感じています。
特に、ファーストバーキンやケリーのカラー選びは嬉しい悩みでもあります。差し色として持つのなら「エルメスオレンジ」を始めとしたビビッドカラーも魅力的なのですが、活躍の幅が広い定番カラーの「エトゥープ」「ゴールド」「ブラック」が人気のようです。